国立の家屋根上に桟敷のある家
所在地/ 東京都国立市
周囲の家との生活上の視線干渉を避けるため、2階にリビングがある.斜線制限で屋根の低くなる隣地北側から南に向かって少しむくりをつけた片流れ屋根を造り、家全体を覆っている.竪格子で覆われたところは物干しになっている.将来横に通した板塀のところまで道路が拡張される予定.
施工:宮嶋工務店
家具製作:阿部木工
写真:西川公朗
居間
2階リビング・ダイニングは一切仕切りの無い一部屋の中に納めている.その分天井に屋根のやわらかな形を映し、伸びやかに広々と住めるように収納や動線計画とで様々な工夫をしている.
台所
ダイニングテーブルから一続きのオープンキッチン.
テーブルで調べものや本を読みながら、 グリルが使えるようにテーブルと同じ高さのアイランド型 調理台がダイニング中央に据えられている.
左手に見える壁のような食器棚も製作家具で、 食器、調理器具、炊飯器電子レンジなど、最上段に 空調機も納めている.カーブした天井面とは隙間を 空けておき天井面が家具の後へ続いている.
家具の裏側はストックルームで、2階の収納を 一手に引き受けている.
上段写真:西川公朗
洗面・脱衣室
洗面台の基材はタモ、引き手はウォルナット、長さは1.6m.
台の右側は下着などを入れる引出し.
足元にはPSヒーター.
カガミ右はメディシンキャビネットとティッシュ入れ.
主寝室
窓には、ガラス戸・網戸のほかに、鍵付きガラリ戸を入れている. 夏の夜、空調機を止めて、風を通しながら、休めるようになっている.
屋根上の見晴台
国立の街には多くの桜が植えられていて、 春になると家並みのあちこちに桜の花が見える. スライド式のトップライトを開けて屋根上に出られる様にしている.
写真:西川公朗