妙蓮寺の家吹抜でつながる親子の書斎

L字に連続する居間・食堂・こども用ワークスペースが２階にあるご主人の書斎と吹抜けを介してつながっている．北側の壁一面を収納棚として造作してある．
褐色のラワン材が棚に置いた物を引き立て、他の壁面の白と強い対比をつくっている．棚の中には窓・障子・照明・コンセント・空調機・TVなど生活に必要な様々な機能が納められている．

施工：宮嶋工務店
造作棚・タラップは全て宮嶋工務店製作
写真左：西川公朗

吹抜けで背の高いリビングに対して、ダイニングテーブルは天井高を抑えた斜壁の交わる妻側に据えてある．向き合う大きな棚壁と対照的に静かなコーナーをつくり出しています． 南にある勝手口には採光と目隠しを兼ねた欄間付きの太鼓張り障子が掛けてあり、共に壁の中へ引き込めるようになっています．

四方を道路に囲まれた、高低差のある敷地に建っている．建物は船の舳先の様な形のある5角形になっています．
敷地の東隅に古井戸と桜の切株があり、この場所の記憶として残した．株の脇に出ていた桜の芽が数年の間に軒を超えるまでに成長している．井戸は手押しポンプを付け、災害時にも水が汲めるよう開放してある．

階段

２階書斎はグラフィックデザイナーのご主人の仕事場になっている．北向きの窓からは新横浜へと続く家並みが見下ろせる．

主寝室は吹抜けに面する２階の舳先にあたる部屋に畳を入れてあります．小屋組の勾配をそのまま現わしにした船底天井になっています．

玄関の天井高は2.1ｍ
リビングへは右手にある階段を下りる．東西に約５ｍある敷地の高低差を利用して、リビングの天井高さをつくり出しています．玄関扉を開けた際、リビングへ冷気が降りてくるのを避けるため玄関自体が小さな風除け室になっています．

玄関扉脇の窓は桜と井戸に向けてあります．

玄関家具：深津木工製作