吉見の家雑木の庭に暮らす平屋の住まい

農業を営む実家の前に建てた平屋の住まい．奥にある実家とアプローチを共有し、両親の家と行き来しながら暮らす．2人の育ちざかりのお子さんには家の周りが広大な遊び場となる理想的な住まい．

施工：堀尾建設

道路から建物を引き、南庭を大きく採り、そこに雑木林をつくって周囲からの視線の入り込みを和らげていく計画にしました．常緑と落葉広葉樹を混植して、季節で奥行の違う庭の眺めが楽しめるように工夫されています．

造園：彩苑/栗田信三

玄関は両親の家との行き来を優先して建物の北側で東に向いています．玄関引戸を通風にも使ってもらえるように格子付きの網戸と板戸を組み合わせています．

居間・食堂・台所は一つながりにして南庭に向き合うように東から西に連ねています．
暮らす中で広い庭を受け止める形がはっきり伝わる様に中央で高くなる船底天井にしてあります．

家具：阿部木工/阿部繁文

住まいに必要な家具や建具、さらに造作や壁仕上げをタモ材に統一し、室内の珪藻土塗りの壁とシンプルなコントラストをつくり出して、季節で変わる庭の様子がより強調されるようにしてあります．

こども室
将来家具や造作で二つに分けることも可能です．天井は屋根と同じ勾配で斜行しています．兄弟の机が面している窓からは庭を東西に見通すことができます．

庭に向けられた木製のテラス戸は
雨戸・網戸・ガラス戸・障子が全て戸袋に収まり、一昔前の縁側の様な趣があります．建物の東端には屋根と格子戸の付いた物干しがあり風を通しながら、道路側へ直接見えないようにしてあります．