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2026/03/08

所沢の休日 2

 色は静岡、香りは宇治よ、味は”狭山”でとどめさす と言いますが、ここ所沢も狭山茶の産地の一つです。14世紀の文献には茶産地「武蔵 河越」が紹介されており、その後19世紀初頭に京都から宇治製法が伝わり、江戸で本格的な売買が始まったそうです。茶産地の北限であるこの地で作られるお茶は、濃厚でコクのある味が特徴です。また、自園・自製・自販という製作者が加工・販売まで行うのが多いという特徴もあります。

 我が家では長く「うおがし銘茶」という静岡茶を愛飲してきました。しかし店舗が遠くなり(今は新宿3丁目か銀座にしかない)オンラインでの送料も上がり、せっかく茶所にいるんだから好みの狭山茶を見つけよう、と思い立ったのが越してきて2年目の頃でした。ご近所になった阿部木工さんにも聞いてみたところ近くにある「鷹の羽 森田園」を紹介してもらいました。

 手ごろな価格の煎茶から高級な茶葉、お抹茶まで多種揃えられており、沸かしたての湯でもおいしくいただけるものがありました。 せっかちな我が家では ここが重要なのです。
 また、かねがね茶道を習いたいと思っていたので、教授してくれるところはないだろうかと尋ねました。すぐに紹介できる先生はいないが、時々茶会を開くことがあるのでその際には声をかけてくださるとのことでした。そうして2年経ち、忘れていた先日、茶会のお誘いをいただきました。素人の参加も見据えての茶会だとか。

森田園の入口。
通り(県道56号)に看板があり、奥まったところに暖簾の掛かった入口がある。     
表千家 都流のお点前。
袴姿の亭主が清々しく凛々しい。

 何度か茶会に参加したことはあるのですが、久々のことに緊張しつつ正客である男性の隣に座ります。
 「お軸は?香炉は?今日のお花はどこの?」正客が尋ねます。お抹茶茶碗の詳細を尋ね褒めるやり取りは記憶にあるのですが、かかわる道具一つ一つを確かめる行為が茶道の楽しみの一つだったんだ!と感心した一幕でした。

濃茶でなく、お薄をいただく。コロナ禍以降、濃茶はないかもね。      
森田園内部の様子。
吊るし雛が飾られていた。      

 縁もゆかりもない所沢に越してもうすぐ4年。引っ越し好きではあるけれど馴染むのはなかなかきっかけと勇気が要る歳になりました。そんな今の自分に沁みる一服でした。

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