櫛引の家 II60代夫妻2人で住む家
所在地/ 埼玉県さいたま市北区
アプローチ
外壁に米杉板を使った木造2階建て.
3人の子供がそれぞれに独立し、高齢となった夫妻の住まい.アプローチは道路側に開き、緑少ない住宅地にポケットのような空間をつくり出してお客様を迎えます.その分、防犯上は玄関の手前に鎧戸を設け、ビルトインガレージとしています.
施工:佐伯工務店
家具製作:阿部木工
造園:彩苑
アプローチ
アオダモとアオハダの間を抜ける緩やかな弧を描くスロープで玄関へ続きます.
居間
玄関を抜けて居間に入ると、ナラ材で造った飾り棚の絵皿が出迎えます.施主夫人の手によるデルフト焼きです.
居間の東半分は天井高さ4.8m吹抜けで採光と採風のための高窓を設けました.ソファからは、低めの窓が 庭への視界を開いています.
食堂
雑木の庭を東に向いた大開口が捉えます.
台所
タモ材を基調にした製作キッチンです.
シンク前の窓から見える庭の緑が、家事の途中、ほっと一息、目を楽しませてくれます.
和室
食堂隣の和室へは、簀戸とふすま戸の2つの建具が仕込んであります.
寝室
ゲスト用の寝室です.壁は調湿機能のある珪藻土塗りとパイン材張り、遮音のために鉛シートが仕込んであります.天井は居間と同じヘムパネル張り.
建物と庭
軒の出たテラスがあり、 食堂-台所-浴室と庭を結びます.屋根に開いた丸い穴は、屋根への点検口と浴室への採光の役割を兼ねています.
南庭
カツラの木を取り巻く割り石の小径に沿って、季節ごとに花をつける草や低木が配されています.
カツラの木は大木になる木ですが、ハート型の葉は 黄緑色で光が透けやすく、可憐にさえ感じさせます.株立ちだと一層、やさしい印象です.
バードバスには、いろいろな鳥が遊びに来てくれるそうです.