2019/11/15
サムチェア
越後石山の施主からサムチェアのクッションが届いたと、写真を送ってもらいました。皮と布のリバーシブルで真木テキスタイルスタジオ製です。
材質:栗・アームはトネリコのPLY
越後石山の家の食堂は、アトリエで設計したテーブルとYチェア、サムチェアを使ってもらっています。
設計中に家具のお勧めを聞かれますが、紹介するとYチェアは相変わらず人気で、他にモーエンセンの椅子も好まれる方は多いようです。私には、いずれも座面が高くてひざ下がぶらぶらしてしまい、Yチェアだとトップバーが背中に当たるのが玉に瑕な感じです。その点 サムチェアは体に馴染み良く、肘掛の高さもテーブルに当たらないので好きな食堂椅子です。これは座らないとわかりにくいかもしれません。
この椅子は、中村好文さんが本の読み聞かせを想定して作った「ララバイ」という2人掛け椅子の流れを汲んでいます。微妙に曲げたスピンドルは、3時間ほど蒸してやわらかくした木材を型にはめて整形していくそうです。
なぜ「サム チェア」THUMB CHAIRという名前か?
それはこのラダーチェアの試作中に肘掛の先端部をどんな形にするか考えているとき、ただの丸い断面で無く、ちょっと平たく反った形、まさに親指の形で終えることを思いついたからだそうです。座って肘掛を使うと、先端が滑らかで握りやすく落ち着きます。
まさに、サムズアップ いいね! なのです。