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2019/11/28

ぴりぴり

大学時代の友人夫妻から、社屋の改装工事を依頼されている。社屋自体は友人が設計監理したものだが、二十数年が経ち阪神淡路大震災時のダメージも残っており、ここは「もちはもちや」と構造補強・内部を使いやすくと仕事させてもらっている。
工事は来月末には終わる予定で場所は兵庫県宝塚市の山本と言うところ。ここ山本の植木屋さんの歴史は鎌倉時代までさかのぼれるそうで、友人の会社も「俺、13代目くらいとちゃうか?」とのことだ。全国には創業200年以上の企業が3千以上もあるそうだが、そんな人だったのか!と知り合って40年近く経つのにはじめて知った。

社屋ファサード側 波型スレートを撤去中
ほぼ内装工事が終了した事務所内
         オーナー撮影

先の現場監理では外壁をはがし、スパンドレルを張る工程に立ち会う予定だった。しかし、当日の朝になって、夕方には雨になる予報となり、外壁工事は中止になってしまった。週間天気予報では晴れのはずだったし、午後3時を過ぎてもまだ雨は降っていない。せっかく現場まで来たのに口惜しい。

すると友人が「雨がぴりぴりしてきたん?」と外回りを見ていた私たちに声をかけた。「ぴりぴりってなに?」と返すと「だから、雨がぴりぴりしてきたん?」と言う。東京出身の夫人が言うには、この辺りでは雨が「ぽつぽつ」降ってきた様を「ぴりぴり」と表現するそうな。

なんとものんびりした「ぴりぴり」にこの日の工事が思うように進まない「ぴりぴり」を和ませてもらった。

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