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2019/09/24

モースの本から

日本人の住まいという本をご存じでしょうか。大森貝塚を発見したことで有名なアメリカ人-モース-が書いた本です。明治期に来日し、大森貝塚を発見した後日本各地を巡り、町の作り方・家の作り方・そのディテール、道具から暮らしぶりまで観察し、記録したのがこの本です。

日本人の住まい
E・S・モース著 斉藤正二・藤本周一訳 八坂書房

挿絵が素晴らしく、緻密にペン一本で伝えられる技量に驚きます。
本によると、日本家屋内は調度品が少なく、仕上は内部も外部も木を使い、塗装をしていないので、外国の方からは地味に見えたようです。

江戸東京博物館やたてもの園では、戦前の住宅を見ることが出来ますが、地味と言うより、そっけなさに心がしみじみと落ち着いていく気がします。

少ないもので暮らせるって、潔いことだなあと。

現在、台所を設計する際に置き場所を決めるべき家電のなんと多いことか!
住宅の設計は、現実的な広さ、高さの寸法を決めて、どう暮らすかを考える作業でもあります。でも、その場所を捻出する前に、必要か否か考えたいものです 。

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